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社会人になって、たくさんの新しいことを始めました。それも今までやったことのなかったものがほとんどです。そんな愛すべき趣味たちとmise1049の成長を記したノンフィクションブログです。有言、いつか実行。


by mise1049
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「ル・コルビュジェ展」を見る

みなさま、「ル・コルビュジェ」という方をご存知ですか?

私は、知りませんでした。ヒィー。

この方はスイス生まれのフランス人建築家で、
その道ではとても有名な人なのです。
そういやお名前くらいは拝聴したことが・・・いやいや、すみません。

このコルビュジェさんの展覧会が、
六本木ヒルズの森美術館でやっているということで、行ってまいりました。

いつかブログに書いたかもしれないけど、
我が家の亡き父は建築家というのか設計士というのか、そんな仕事をしていて、
昔は図面引きから構造計算、その後は営業みたいなことをやっていました。
オレは子供の頃から、ゼネコンの名前や製図用品や建築不況の苦しみなどに、
なんとなく囲まれて育った長男坊なのです。

親父はオレが理系の方面に進んで、ゆくゆくは建築の勉強をしてほしい、
そのように思っていたに違いないのだが、
父親のことが好きでなかったオレは高校の文理選択で文系に進み、
早くから建築方面に進む道を自ら断ってしまったんですね。

今にして思う。あの時の親父の内心はいかばかりだっただろうか・・・。

それはいいにしても、そんなこんなで深くこそはないが建築とは縁があって、
昨年の年末も、日本の建築家・伊東豊雄の建築展を見に行ったりしていて、
「自分が知っている親父の年齢」に近づくにつれて、
わずかながらも建築云々に興味が湧きつつある今日この頃なのです。


さて。
ル・コルビュジェが生み出した近代建築の素晴らしさは、
展示を見れば一発で「スゲー!」と言わざるを得ない代物なので割愛するけれど、
(というかオレには説明できん・・・)
コルビュジェさんの仕事に対する姿勢がまたすごい。
「私の批判をする人は五万といるが、では批判をする人は
何を成し遂げてきたのか。何を残してきたのか。
私はこれまでに誇れるだけのものを作り、残してきた。
それもない人に私のことを批判する資格などない」(←うろ覚え。ニュアンスを汲んでくれ)
みたいなことを堂々と言ってのけるのだから、これはたまらない。

最近だとイチローがこんな雰囲気のコメントを出しているけど、
これが本当のプロフェッショナルの1つのあり方だよなあ、と思うのです。
自分がそうなれるか、あるいはそうなりたいのかは棚に上げておくけど、
どんな内容であれ「誇れる仕事」をしているのは、やっぱり素晴らしいこと。

展示会を見れば見るほど、
コルビュジェの仕事に対する誇りは、形として、結果として現れていて、
例えば人間の体を基準にした「モデュロール」の考え方しかり、
5つの理想的な建築要素「ピロティ」「屋上庭園」「水平に連続する窓」
「自由な平面」「自由な立体」の提言と実践しかり、
家を作ったり集合住宅を作ったり教会を作ったり裁判所を作ったり、
それ以外にも絵を描いたり彫刻を作ったり椅子を作ったり、
おそらくそのいずれもに様々な批判もあったのだろうけど、
最終的には評価され、後の礎となるものを残したところに
揺るぎない信念を感じずにはいられない。

凄みが違うなあと、そう思ったわけです。


ちなみに日本で唯一のコルビュジェが建築した建物が、
上野にある「国立西洋美術館」なんだそうな。
美術芸術に縁のなかったオレは一度も行ったことがない。ないぞ。
なので、今度行ってみよう。


「ル・コルビュジェ展」は明けて本日、9月24日(月)までやっております。
コルビュジェの凄みを感じたいあなた、是非!!
by mise1049 | 2007-09-24 01:20 | 雑物