この作品は客演メンバーなし、少年社中の劇団員だけによる公演ということで、
これは只今現在のこの劇団の持つ、役者や脚本や世界観などが如実に見える、
そんな作品になるんじゃないかなあと思いどんなものか楽しみに観に行きました。
飛行機工房「チャンドラ・ワークス」に送り込まれたテストパイロット・サンサーラと、
チャンドラを始めとした工房員たちが、やがてそれぞれの夢を追いかけ、挫折し、
いや本当に挫折し、
しかし夢敗れた(ある意味夢をかなえた)者の力により再び立ち上がる、
そんな話といったらはしょりすぎで何も伝わらなさそうだな。
少年社中が得意とする空や月や宇宙といった大きな場所を舞台に、
役者が叫び、踊り、ユーモアに妙なミステリー要素も交え、
舞台をめいっぱい広く使って、一つ一つのシーンを作り上げていく。
幸せって何だ?
夢って何だ?
そう思わざるをえない話の展開に、社中らしい答えを出していく。
お話の内容は控えておくとして(書き出すとキリがない~)。
この作品について、観終わった感想を列記。
・夢を追うことは確かに美しいことかもしれない。
・時間長いなー今回の作品は(2時間以上?)。
・クウが、すごく重要な役割を果たすクウが、ちょっと弱い・・・。
・少年社中の役者はどの人をとっても、アクが強い。
・それゆえに、役柄を選んでしまう役者さんが多い。
・女優がもう一人欲しいよなあ・・・(客演でカバーすればOK?)
・チャンドラ・ワークスが崩壊寸前まで行ってしまう展開には鳥肌が立った。どうなるのかと。
・最後、パイロットではない、設計技師の王子がヤークに乗っちゃっていいのか?
・音響と照明は毎度ながら実にカッコイイ。
・ベタだけど、サンサーラが飛行機に乗り、みんなを信じたあの姿はやっぱりかっこよかった。
・少年社中の集大成(原点?)が金字塔のように打ち立てられた。
・そして少年社中は今後どんな姿を見せてくれるのか・・・(見せることができるのか)。
とはいえ。
こうしてあれこれ書いてみても、
こんな直球勝負のお話に、
ド直球で挑んでいるこの劇団の人たちのことが、
なんともうらやましいんだよなあ。
夢を見ることを恐れたり忘れたり見ぬふりをしたりしている今の自分などには、
そう見えて仕方がないのです。
少年社中という劇団が特別秀でた劇団だとは思っていないし、
むしろ劇団として未完成で弱い点は、素人がみても多々あると思うのだけど、
結果として観た人に強い印象を残しているということは、
それがこの劇団の総合的な力であって、つまりそれこそが大きな価値なのだろうな。
この劇団が、さらに大きな舞台で演じるくらいの劇団になったそのときに、
果たしてどのような「評価」が下されるのだろう・・・。
次の本作品が、少年社中の今後の可能性が問われる、
ものすごく大事な勝負どころなのかなーと思ったりしました。